川崎鶴見鉄道録

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消えゆくJR北海道 サッポロビール広告看板を記録する その2 秋の札幌遠征⑨

前の記事はこちら。

札幌駅を出発して、今回の本題である特別デザインのサッポロビール広告看板の記録を始めます。

まず最初に向かうのは、札幌駅の隣にある苗穂駅でございます。

苗穂駅は2018年11月18日に旧駅から300mほど札幌駅方に移転し、それに伴い駅舎およびホームも新たに設置されました。

それに伴い駅名標も特別デザインのものが導入されたのですが、実は苗穂駅サッポロビールには深い縁があるのです。

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かつて苗穂駅の北隣にはサッポロビール札幌工場(現在のサッポロガーデンパーク)があり、専用線で接続され貨物列車によるビール輸送も行われており、さらに西へ数百メートルの場所には「サッポロビール発祥の地」である開拓使麦酒醸造所跡(現在のサッポロファクトリー)もあります。

工場としての生産拠点では無くなったものの、1876年にビールを製造し始めて以来苗穂地区はサッポロビールが深くかかわり続けている場所なのです。

 

そんなこともあってか、苗穂駅の特別デザインの広告看板は2パターンあります。

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1つめは札幌の観光スポットのひとつでもある「サッポロビール園」のロゴマーク

 

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もう一つはサッポロビール園に併設されている、日本で唯一のビール博物館らしい「サッポロビール博物館」のロゴマーク

いずれの施設も、前述したサッポロビール札幌工場の跡地を再開発した「サッポロガーデンパーク」の一部であり、ちゃんと広告としての役割を果たしています。

 

 

苗穂駅の看板を回収したあとは千歳線普通列車に乗り込み、お次は平和駅へ。

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平和駅は札幌貨物ターミナルの真横に設置された駅で、ホームや駅の跨線橋から貨物列車の入換作業を見ることができ、北海道内の鉄道オタクにはそこそこ知られた駅でございます。

 

平和駅函館本線の線路も敷設されているものの、ホームは設置されていないため種別を問わず全列車通過してしまいます。

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平和駅訪問の際は間違えて函館本線の列車に乗らないようご注意ください。

 

さらに千歳線はというと、普通列車よりも快速や特急列車の比重が高く、平和駅も停車列車より通過列車のほうが多いのが特徴です。

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なので札幌市内にある駅にも関わらず、昼間でも30分に一本というなかなかの冷遇っぷりで、案外訪問するのが面倒な駅でございます・・・。

ちなみに通過列車はというと、函館本線も合わせるとこれの5倍ぐらいあるんじゃないでしょうか (^_^;)

 

そんな平和駅駅名標も、標準デザインとはちょっと違うものが設置されています。

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平和駅駅名標は、理由は分かりませんが2000年代後半に更新されたらしく、それに合わせて柱用駅名標のデザインも一新。

駅名部分はホーローからプラスチック?に変更されて少し明るめの青になり、サッポロビールの広告も当時のコーポレートデザインに合わせてか、北極星があしらわれたものに変わりました。

本記事の作成に当たり、同年代に駅名標が更新されたと思われる他の駅(天吊り式の隣駅部が緑帯になっている北広島・手稲・帯広など)を調べたのですが、サッポロビールの広告デザインは変更されておらず、このタイプの広告看板が取り付けられているのは平和駅だけっぽいです(他にもあればコメント欄に情報をお寄せください)。

 

これにて平和駅の広告看板も記録完了。

このあとは札幌市を飛び出しあと一駅訪問しますが、長くなったので次回の記事へと続きます。