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変わりゆく北海道の鉄路を記録する旅 1日目⑦ 「L特急」でも「スーパー」でもない「カムイ」に乗る
ホームに着くと、ちょうど函館本線の下り列車が到着するところでした。
旭川発 滝川行きの922Dでした。
苗穂所属の車両ですが、このあたりのローカル運用も請け負っているようです。
そして写真を見てお分かりだと思いますが、結構な雪が降っていました。
そんなわけで
駅構内ではモーターカーが出動し除雪作業を行っていました。
積雪地では、線路を維持するだけでもひと苦労です。
ホームにはすでに車両が入線済みだったのですが・・・
なぜか普段は富良野線で運用されている旭川所属のキハ150形が停車していました。
基本的に留萌本線はキハ54形しか充当されませんが、まれにキハ150形が代走するようで、今回はその代走列車に運よく遭遇することができました。
しかも代走に入っていたのはキハ150形のトップナンバーでした。
なんだか2重にお得な気分です。
方向幕は何も表示されていませんでした。
普段は留萌本線で運用されることが無いためか、方向幕に「留萌」は収録されていないようです。
今回乗った4925Dはキハ150形の後ろにキハ54形が連結されていました。
この2種は普段は別々の路線で運用されているので、代走ならではの珍しい姿です。
しかしキハ54形は回送扱いとなっており利用はできず。
まあ、1両でも十分な乗客しかいないので締切で問題ありませんが・・・。
列車は定刻に深川駅を発車。
函館本線と分かれて、一路留萌へ向かいます。
今回乗車した留萌本線ですが、こちらの記事でも触れたようにJR北海道の経営合理化の先鋒として2016年12月5日に留萌~増毛間が部分廃止されました。
これにより留萌本線の路線長は深川~留萌間の50.1kmとなり、JRで「本線」を名乗る路線において最も短い路線となったそうです。
私は10年以上前に、廃止となった留萌~増毛を含む留萌本線全区間を乗車しておりますが、末端部廃止後は今回が初乗車となります。
列車は雪深い雪原を進みます。
窓ガラスに付着した水滴も凍りついています。
恵比島駅に到着。
こちらが恵比島駅の駅舎なのですが
その隣に立派な建物があります。
建物には「明日萌駅」の文字。
ここ恵比島駅は、NHKの朝の連続小説「すずらん」に登場した「明日萌駅」のロケ地で、この建物はドラマのセットとして建てられたもの。
かつてはドラマとタイアップした「SLすずらん号」も運行されていましたが、それもいつしか運転を取りやめ、この地にひっそりと佇んでいます。
しかし、ドラマの放送が1999年なのでこの建物もすでに築19年ということになります。
現在のJR北海道の置かれた立場を考えれば、この建物もいつ取り壊されるか・・・という以前に留萌本線自体もどうなるかわからないので、雪のない季節に訪れてじっくりと見物してみたいものです。
駅舎と言えば、留萌本線にはダルマ駅舎もあります。
純然たるダルマ駅舎として現存しているのは幌糠駅と大和田駅です。
そして先ほどの恵比島駅も「明日萌駅」のセットに合わせて木板で化粧をしてますが、構造的にはダルマ駅舎の仲間です。
廃止区間にもダルマ駅舎がありましたが、今はどうなっているんでしょうかね。
列車は終点の留萌駅に到着。
深川からおよそ1時間で、短くなった留萌本線を「全線完乗」達成です。
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