川崎鶴見鉄道録

川崎・鶴見界隈の鉄道に関するブログ

引退迫る500系に乗る その1 2023秋 広島・高松遠征①

今回から新たな連載を開始いたします。

タイトルは「2023秋 広島・高松遠征」です。

 

遠征したのはちょうど一年前にあたる2023年11月上旬で、最も大きな目的はこの時期恒例のJR貨物 広島車両所公開イベントに参戦することでした。

イベントの参加レポートは、遠征直後にこちらの記事にて更新済みです。

メインイベントの模様は上述の記事に譲るとして、その前後でも色々と趣味活動をしたので、その記録を綴るのが今回の連載となります。

ついでの活動とはいえ、なかなか充実した内容だったので、10回くらい?お付き合いいただければと思います。

 


 

今回は広島へ前日入りするため、会社を午後休して移動開始。

まずは新横浜駅から西へと向かいます。

発車標が盛大にぶった切れておりますが・・・「のぞみ35号」に乗車します。

 

やってきたのはN700Sでした。

今回は自由席利用だったので時間しか見ていませんでしたが、この列車はN700S指定運用なのですね。

ちょっと乗り得でございました。

 

そんなN700Sへ乗って一気に広島へ・・・とはならないのが乗り鉄というもの。

目的地の1駅手前である岡山駅で途中下車します。

といっても改札外に出るわけでは無く、そのまま広島方面へと乗り継ぎます。

 

しばらくして広島方面から入線してきたのは・・・

そう、みんな大好き500系!!でございます。

ご存知の通り、現在の500系は新大阪~博多間の「こだま」運用がメインとなっており、関東民にはなかなか乗る機会がない車両です。

今回はちょうどいい時間に500系運用があったので、岡山⇒広島間は「こだま857号」で各駅停車の旅をすることにします。

 

とまあ、このときは「久々に500系に乗りたいなぁ~」くらいの動機で行程を組んだのですが、今年夏になって状況が変わりまして・・・

なんとJR西日本より2027年をもって500系を引退させると発表がありました。

まだ引退まで3年ありますが、日本の鉄道車両で指折りの人気度を誇るだけあり、その衝撃たるや大きなものがありましたね。

そんなわけで、期せずして引退迫る500系乗り鉄することになったので、久々の500系を満喫したいと思います。

 

まずは500系の象徴たる先頭車をパチリと。

量産先行車の登場から29年経ちますが、このカッコよさは全く色褪せません。

 

500系の先頭車といえば、戦闘機のような形状の運転台とライトですね。

この運転台に乗って、300km/hの世界を体験してみたかったです。

 

外観上の特徴では、パンタグラフも変わっていました。


下:京都鉄道博物館で展示されているT型パンタグラフ

かつては500系と同時に開発されたT型パンタグラフを採用していましたが、現在はほかの車両と同じようなシングルアーム型へ交換されました。

 

方向幕も交換されました。

かつては3色LEDでしたが、現在はフルカラーLEDへと換装されています。

 

ひとしきり外観を撮影したので、車内に乗り込みます。

この丸っこいドア部は、何度乗ってもワクワクします。

 

私が乗り込んだのは自由席である1号車です。

普通車のパープルのモケットは健在でした。

 

さらに500系の先頭車名物といえばこれ。

500系の先頭車はノーズ部分が長いため、先端2列の荷物棚が小さくなる対策としてC列を潰して荷物台が設置されており、さらに先頭側には乗降ドアが無く行き止まり構造となっています。

しかし300系や700系と号車ごとの座席定員が変わるため、指定席主体の東海道新幹線では使いづらく、先頭車もドアが1枚しかないため乗降に時間がかかることが「のぞみ」運用からの早期撤退に繋がった一因とも言われております。

ただそれが故に走行距離が減ったおかげで、後輩の700系16両編成が全廃された現在まで生き残っているというのも、不思議な運命ですね。

 

ちなみに8号車にはお子様向けの運転台があるのですが、意外なことにお子様連れがいたので写真は撮れず。

また乗る機会が合ったら、そちらも記録したいと思います。

 

岡山始発の「こだま」ということもあってか、全車両ガラガラだったので他の車両も見てみることに。

まずは指定席である6号車から。

500系の指定席は4・5・6号車の3両ありますが、そのなかでも6号車は知る人ぞ知る「乗り得車両」なのです。

 

そんな6号車の中はこんな感じ。

先ほどの1号車とは明らかにワンランク上の座席ですが、実は6号車は元グリーン車の車両を普通席へ格下げて運用されているのです。

同じ指定席車両の4・5号車はもともと普通車のため、シートピッチや窓サイズはグリーン車サイズの6号車のほうが広いながら料金は同じなことが、6号車が乗り得車両といわれる由縁でございます。

 

ちなみに4・5号車の内装はこんな感じ。

「のぞみ」時代は自由席と同じ3列シートでしたが、山陽新幹線専用になってからは「ひかりレーススター」用の700系E編成と同じ2列シートへ換装されました。

シートピッチや窓サイズは6号車に劣るものの、シートはこちらもで十分快適だと思います。

 

あとはその他も付帯設備もチェック。

まずは7号車博多方にあるやけに長い窓なし部分。

ここにはかつて売店や車販準備室として使用されていたスペースがあります。

現在はデッドスペースですが、無駄に広い空間は違和感すらありますね。

 

さらにその奥には喫煙ルームがあります。

ただこの旅のあと、2024年春のダイヤ改正で喫煙ルームが廃止され、東海道・山陽・九州新幹線は車内全面禁煙となりました。

すでに東北・上越系統では全面禁煙化していたので時間の問題でしたが、現役時代?の姿を記録できて良かったです。

 

といった感じで車内観察をしていると発車時刻に。

長くなったので次回の記事へ続きます。