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いさ鉄線でのEH800貨物撮影を終えて函館市街に戻り、この旅のうち道南地方最大の目的地へ向かいます。
その目的地とは、五稜郭駅から延びる有川支線という貨物線です。
北海道~本州間の貨物列車は、五稜郭駅にて青函区間用の電気機関車と北海道内用のディーゼル機関車を付け替えることは、ご存知の方も多いと思います。
しかし、実は五稜郭駅近傍に「函館貨物駅」という貨物駅があり、一部列車は機関車の付け替えと同時に荷扱いも行っているのです。
グーグルマップより
ところが、上の地図のように函館貨物駅は五稜郭駅から西へ1kmほど離れた有川埠頭という場所に位置しているため、函館貨物駅と五稜郭駅の間を連絡するための線路が敷設されており、この線路は俗に「有川支線」などと呼ばれています。
私は前々からこの有川支線の存在を知ってはいたのですが、道南に撮り鉄に訪れたときは北海道夜行やED79重連貨物などを中心に追っかけていたため、訪れたことはありませんでした。
そんなわけで今回、函館を車で訪れることになったので有川支線での撮り鉄を道南地方のメインに据えることにしました。
そして何ともタイムリーなことなのですが、現在発売中のお馴染み「鉄道ファン」9月号ではこの函館貨物駅と有川支線の特集が組まれております。
私も立ち読みながら拝読しましたが、そちらも読んでいただくともっと深くご理解いただけると思います。
(というか、この旅の出発前に読みたかったです・・・。)
※鉄道ファン誌では五稜郭駅~函館貨物駅の連絡線を「埠頭通路線」と呼称していますが、「埠頭通路線」とgoogle検索しても全くヒットしないし、私以外の撮り鉄さんも「有川支線」と呼称しているほうが多いようなので、当ページでは「有川支線」と呼称させていただきます。
有川支線の紹介も終わったことろで本題へ。
さっそく撮り鉄開始・・・と行きたいところなのですが、この有川支線自体が北海道の貨物鉄以外にはそこまで有名ではないと思われるので、あまり情報がありません。
有川支線自体が1kmほどの短い路線ということもあるので、まずは自分の足で沿線探訪をして撮影地を探してみることにします。
探訪の成果は、私自身の備忘録も兼ねて撮影地ガイド風に纏めました。
A地点:五稜郭駅 有川支線分岐点
まず向かったのは、五稜郭駅北方にある有川支線の分岐点です。
写真奥が五稜郭駅、左が函館本線および道南いさりび鉄道で、右側の単線が有川支線となっています。
有川支線側を見るとこんな感じ。
分岐部から左へ大きくカーブし、有川埠頭へ向かいます。
分岐側にある三角州状の場所は緑地となっており自由に立ち入りが可能ですが、住宅地のすぐ隣なので住民の方への配慮をお願いします。
ここでは有川支線だけではなく、本線側の列車も撮り鉄できます。
3080レ EH800-16
東芝の虹コンも乗っていました。
ちなみにこの3080レですが、新鶴見信号場から「3071レ」という列番に変わります。
3071レという列番を聞いてピンと来た方も多いと思いますが、3071レは東海道本線で数少ないPF牽引の列車として有名です。
狙ったわけではありませんが、偶然にもそんな有名列車の北海道内の姿を撮影することが出来ました。
ついでに旅客列車も撮影。
4D スーパー北斗4号
B地点:市立函館病院裏の跨線橋
ちょうどA地点の3枚目のカーブの先の場所に当たり、このカーブの向こうにA地点があるという位置関係です。
カーブがきつく見通しも悪いのでカマも含め4両程度しか入らないと思われますが、有川支線で数少ない俯瞰構図で撮影できるポイントで、住宅地を縫うように走る有川支線の特徴が出せるポイントだと思います。
上の写真のように五稜郭駅側は綺麗に撮れるのですが、函館貨物駅側は障害物が多く撮影には適さないのでご注意ください。
また、この跨線橋は見た目と違って人通りが結構あるので、通行する方の邪魔にならないよう配慮をお願いします。
それと、屋根付きの跨線橋にありがちなクモの巣窟となっていますので、クモ嫌いな方はご注意を・・・。
C地点:大野道路踏切
続いてご紹介するのは大野道路踏切です。
ちなみにこちらの大野道路踏切は有川支線唯一の踏切となっており、有川支線の定番撮影地のようです。
五稜郭駅側を望みます。
ここは有川支線で唯一の直線区間にあり、綺麗な直線構図で撮影可能です。
レンズも広角から望遠までお好みで選択できます。
一方の函館貨物駅側。
カーブから直線に向いたところを望遠で撮影できます。
この踏切の交通量はかなり多いですが、それなりに広い歩道があるので安全に撮影可能です。
D地点:港町公園
続いてはC地点の踏切から函館貨物駅側に少し進んだ場所にある港町公園です。
C地点から見たカーブの先にあたるのがこの公園で、公園の真横を有川支線が通っています。
カーブが結構きついので、カマも含めて3両ほどしか入りません。
こちらの公園は他の撮影地とは違い、公園と線路の間にフェンスがあるので脚立などの足場が必須となります。
また住宅地のど真ん中にあるので住民の方への配慮をお願いします。
E地点:函館貨物駅横の空き地
最後は函館貨物駅の様子が見える空地です。
走行写真ではなく、荷扱いや入換の様子を撮影できる場所といったところです。
といった具合に、有川支線の撮影ポイントを纏めてみました。
有川支線の訪問を考えている方は、参考いただければと思います。
で、肝心の走行写真が全く無いわけですが、それは次回以降の記事でお届けします。
・・・といっても次回は有川支線を一旦離れ、これまたお初の被写体を目当てに函館市外へ足を延ばします。
次の記事はこちら。